異物・漏水の調査・分析 - 株式会社日本分析
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異物・漏水の調査・分析

1.水道異物(異物定性)

最近、給水栓などから出て来た異物やスケールのご相談を多くいただいております。

弊社では、金属・有機物などの様々な原因に対応した分析機器をもちいて、お客様にご納得いただける試験内容のご提案に努めております。

ダウンロードはこちらから

異物検査のご案内

金属が主成分と考えられる異物の分析

ICP質量分析法(ICP-MS)による元素一斉定性
例)鉄錆由来の異物

有機化合物(有機溶剤、ゴム、樹脂等)が主成分と考えられる異物の分析

フーリエ変換赤外分光分析装置(FT-IR)による異物の定性
例)主成分がゴムの異物

バイオフィルムと考えられる異物の分析

顕微鏡、フーリエ変換赤外分光分析装置(FT-IR)による異物の定性
例)バイオフィルムの異物

異物分析試験依頼書は ダウンロードページへ

ダウンロードページに依頼書あります

異物検査に関してご要望・ご不明な点等がございましたら、下記の分析直通ダイヤルまでお問い合わせください。分析担当が直接対応いたします。

03ー5914−4433(分析直通ダイヤル)

2.漏水の調査

いわゆる漏水の調査*注 は行っていませんが、漏水の「水」の元を分析によって推測したいというご依頼は数多くございます。しかしながら、お受けする場合とお断りする場合とがあり、サンプル量が少ない場合は、ほぼお受けしておりません。

漏水の元として考えられるのは、
1.水道水(上水)
2.雨水
3.水洗便所排水(し尿)
4.生活雑排水(風呂排水、洗濯排水、台所など)

があげられ、このうち3.と4.を総称して生活排水といいます。事務所、食堂等からの排水は生活排水に含まれます。

漏水は少しずつある部分から出てくることが一般的で、その間、さまざまな経路を流れ、いろいろなものを含み、水質が大きく変化していることも少なくありません。

そのため、上述した1.水道水と2.雨水は見分けがつかないことが多く、最後はメーター頼みになってしまいます。

3.水洗便所排水と4.生活雑排水については、当社の持っているデータから以下ご説明します。

水洗便所排水と生活雑排水の分析結果 (当社データ)

水洗便所排水 生活雑排水
BOD 約450mg/L 約200mg/L
COD 約250mg/L 約100mg/L
全窒素 約200mg/L 約10mg/L

上記データは、当社に検査依頼があったサンプルで、排水種別が明確であるもののなかから無作為に抽出した結果を平均したものです。

上記のとおり、特に全窒素の値が大きく異なることが分かりますが、漏水の水でこの全窒素を分析してみると、この中間あたりになったり、見極めができなかったりすることが多いのが現実です。また、BODやCODを行うためにはそれなりの検水量が必要になり、分析できないことも少なくありません。

漏水の検査の場合は、実際にお水をお預かりし、検査員が外観を見てから分析項目を決めるのですが、概ね、塩素イオン、界面活性剤、窒素関係、ナトリウム、カリウム、pH等をまず分析し、考察しています。

これまでのことを総括すると、漏水は排水種から4つに分類できますが、実際には2つ(きれいな水と生活排水)になってしまい、残念ながら傾向を示すことしかできないのがほとんどです。

当社では一応考察ということで、ご説明の所見を添付しておりますが、分析機関によっては項目も依頼者が選択し、結果の数値のみを報告しているところも少なくないと聞きます。すなわち、分析した結果から漏水の「元」を見極めるのは非常に難しいということです。

そこで、当社では、11-1.でご説明している異物定性と合わせて漏水の「元」を探ることもしております。漏水には、ゴムのパッキンであったり、配管材の破片、昆虫類などが混入している場合が多くあります。目視では見えない微細な異物を顕微鏡で観察したり、IR解析により異物を推定し、その結果と合わせて漏水の「元」を探り出したりもしています。

いずれにせよ、先述したいわゆる漏水調査の補助的に分析をご検討するのであれば、一助になるかもしれません。

※注 いわゆる漏水調査には下記のようなものがあります。

  • 音聴調査(音聴棒で調べる)
  • 流量調査(流量計を配管露出部分につけて調べる)
  • 超音波式で非破壊
  • 圧力調査(圧力変化の記録から調べる)
  • ガス検知調査(音聴調査ができない場合に)
  • 管路調査(探知機などで調べる)
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